Alexaスキルを開発する際、手元にFireタブレット10インチがあるととんでもなく便利だということに気づきました。
目次
買ったデバイス
なにが良いのか
Alexaを使う前提でFireタブレットを見た時、このデバイスについて一言で表すと「廉価で軽量、かつ持ち運び可能なEcho Show」といえます。
2019年春のアップデートでEcho Showのように利用することができる「Showモード」という機能が追加されました。この機能を利用することで、FireタブレットをEcho Showとして利用することができるようになります。
そしてShowモードが実装されたことで、日本でただ一つの「Amazonが提供する唯一の持ち運び可能なAlexa端末」となったのです。
開発者にとって便利なシーン
「Echo Showをいつでもどこでも使うことができる」といえばだいたい魅力は伝わるのではないでしょうか。APLを用いた画面付きスキルを作る時、手元にEcho ShowまたはEcho Spotがあるとデバッグが非常に簡単です。しかしどちらのデバイスも電源が必要で、持ち運びには向いているとは言えません。
しかしFireタブレットであれば、普段はkindleリーダー・Netflix視聴端末として利用しつつ、スキル開発の際だけ手元においてデバッグ機にするという使い方ができます。
ワークショップ参加時の検証機にも
APLなどの画面付きデバイス対応のスキルを作るワークショップに参加する時、実機での動作確認がネックでした。自分で頑張ってEcho Show / Spotを持ち込むか、運営が検証用デバイスを用意してくれることを期待するかのどちらかしかなかったのです。
しかしFireタブレットはタブレット端末ですので、気軽に持ち運びができます。そのためワークショップに参加する際に一緒に持ち込めば、いつでもどこでも実機での動作確認ができるようになります。
また、Show / Spotを持ち込む場合、イベント参加期間中に家で利用できるデバイスが1台減ることになります。一人暮らしであればあまり気になりませんが、家族も利用している場合、その間家で不便を強いることになりかねません。
持ち運び用・動作確認用のデバイスを購入するという手もありますが、3万円弱のデバイスを追加で購入するのにはなかなか勇気が必要です。
Fireタブレットであれば、そもそも持ち運び前提の端末ですのでこのあたりの点もあまり気にならないでしょう。また金額も本体+カバーで1万5000 ~ 2万円程度ですので、Echo Showを追加で購入するより廉価です。
Fireタブレットはスキルのデモ機に最適かもしれない
Alexaに関するイベントでは、ブースやコンテスト・ワークショップなどで公開したスキルをデモする場面を見かけます。これらのデバイスもFireタブレットを利用することで準備が非常に簡単になります。
Echoデバイスの場合、電源の制約があるため事前に運営に確認が必要となります。また、薄型のタブレットですので、複数台用意する必要がある場合でも持ち運びが簡単です。
他にも営業などで客先にスキルのデモを行う必要がある場合でも、設置の手間が発生するEchoデバイスより取り出してShowモードをオンにするだけで利用できるFireタブレットのほうが便利でしょう。
とはいえEcho Showにかなわない部分もある
ここまでFireタブレットが外出時やスキルの動作確認に便利である理由を紹介しました。しかし1箇所に設置して利用する場面であればもちろんEcho Showのほうが便利です。
Fireタブレットはタブレットに備えられたマイクを利用して音声入力を受け取ります。一方Echo Showは様々な方向から話しかけられることを前提にマイクが複数設置されたデバイスとして作られており、体感としても聞き取りの精度はEcho Showのほうが高性能です。
普段遣いはEcho Show / 開発・出先利用はFireタブレット
家でユーザーとしてAlexaを使う場合、Echo Showが画面・スピーカーなどの機能を含めてとても便利です。
しかしEchoデバイスの中ではかなり高価です。
コードを書くPCの近くに置くよりも、キッチンやリビングなどの家で最もAlexaを利用する場所に設置したいでしょう。とはいえスキルを開発する際にデバイスが必要になるため、「コードをデプロイしたらキッチン・リビングに移動してテストする」か「キッチン・リビングでコードを書く」かのどちらかになってしまいます。
しかしFireタブレットを1台用意することで、Echo Showをフルで活用しつつ、開発時にもEcho Showの動作を手元でチェックできるという体制が作れます。
AlexaイベントでみんながFireタブレットに入れた自分のスキルを見せ合う。そんな場面がこれからふえてくるかもしれません。